こんにちは。やまと治療院です。
今回は、特別な経穴、「五行穴」についての記事です。
概要
五行穴とは、正経十二脈それぞれにある井・滎・兪・経・合といわれる経穴です。
井滎兪経合は、『難経』によれば以下のようなものだとされています。
井:氣が流れ出るところ
滎:氣が流れるところ
兪:氣が注ぐところ
経:氣が行くところ
合:氣が入るところ
滎:氣が流れるところ
兪:氣が注ぐところ
経:氣が行くところ
合:氣が入るところ
また、それぞれ以下のような症状に使用できるとされています。
井:心下満
滎:身熱
兪:体重節痛
経:喘咳寒熱
合:逆氣して泄す
滎:身熱
兪:体重節痛
経:喘咳寒熱
合:逆氣して泄す
といわれており、
そのほかにも、季節ごとに使い分けるといったことも書かれています。
井:春
滎:夏
兪:季夏(夏の終わり、中国では雨の多い時期)
経:秋
合:冬
滎:夏
兪:季夏(夏の終わり、中国では雨の多い時期)
経:秋
合:冬
また、井滎兪経合それぞれ、陰経は木・火・土・金・水、陽経は金・水・木・火・土の順番で五行の特徴を持つとされています。
したがって、陰経の場合は、井木穴、滎火穴、兪土穴、経金穴、合土穴の5種類があり、陽経には、井金穴、滎水穴、兪木穴、経火穴、合土穴の5種類があります。
経絡治療の本治法においては、この五行穴を重要視して鍼灸治療を行います。
図説
柳谷素霊著『鍼灸醫術の門』の図を現代の経穴表記に修正して引用