こんにちは、鍼灸やまと治療院です。
今回も手にあるツボシリーズとして「二間」という経穴について記述します。
経穴の説明
「二間」は「じかん」と読み、手の陽明大腸経の2番目の経穴で、五行穴の滎水穴になります。
WHOのコードは”LI2″です。簡体字では「二间」と書きます。
二間には間谷という別名があります。
主に、ノドの炎症、ものもらい、などに使われます。
経穴の場所
人差し指の付け根の関節の親指側を指先側に向けて探っていくと凹んだ部分があり、ここが二間の位置になります。
正式な部位は以下の通りとなります。
示指、第2中手指節関節橈側の遠位陥凹部、赤白肉際。
引用:WHO西太平洋地域事務局著,第二次日本経穴委員会訳『WHO/WPRO標準経穴部位-日本語公式版-』医道の日本社,2009年,p.34
別説
「二間」は、沢田流という流派の位置も有名です。こちらは、以下の写真を参照してください。
この沢田流二間は「ものもらい」の特効穴として有名です。私も時々使用します。
古典における記載例
古典では以下のように記されています。
十四経発揮
手の大指の次指の本節の前、内側の陥中に在り。
引用:滑寿著『十四経発揮』1341年より書き下し文にして引用
鍼灸重宝記
二間
二穴。手の食指の本節の前(爪の方)内側ら、拳をにぎれば食指の内側、本節の前に折目出づるなり、めの頭ら陥の中也。針三分留ること六呼、灸三壮。
喉痺、頷腫、肩背腕いたみ、歯痛み、目黄み、はなじ、口ゆがみ、不食、傷寒の水結を治す。引用:本郷正豊著『鍼灸重宝記』1718年
医心方
二間 二穴
一名間谷。
在手大指次指本節前、内側陥者中。
刺入三分、留六呼。灸三壮。
主:喉痺腫、多臥、肩髃痛、鼻鼽赤多血、浸淫起面身熱、喉咽如哽、目傷、口喎引用:丹波康頼著『医心方』984年