手の太陽小腸経

こんにちは、鍼灸やまと治療院です。
今回は正経十二経脈の6番目の経脈「手の太陽小腸経」について記載します。

手の太陽小腸経の概要

太陽小腸経たいようしょうちょうけいは、「小腸」に属した経脈です。この経脈一本の経穴の数は19穴になります。この経脈は左右にあるため、全身の経穴数は38穴となります。
正式名称は「手の太陽小腸経」ですが、略して「小腸経」「手太陽」と言うことがあります。
旧字体では「手の太陽小腸經」、中国語の簡体字では「手太阳小肠经」、英語では”SMALL INTESTINE MERIDIAN”と書きます。
経脈の走行上の症状(肩こり、肩の痛み、肘の痛み、手首の痛み等)によく使います。

流注(るちゅう) ~経絡の流れの説明~

手の太陽小腸経の図
※ここでは『十四経発揮じゅうしけいはっき』の図を利用しています。

手の太陽小腸經の脈は小指の尺側より起り、手掌の尺側のやゝ背面を循り、腕に上り、前膊の尺側を上行し、上膊骨内上髁の後側を通りて、上膊の後内側を上行し、肩胛骨肩胛棘の後下方より、その下緣を經て、中央部に至つて、その上緣に出で、それより内方に走り、脊柱の大椎に交り、缺盆に入り、心を絡へ、咽を循り、膈に下り、胃に抵つて、小腸に屬す、その支は缺盆より、頸を循り、頰に上り、外眥に至る、却つて耳中に入る、其支なる者は頰に別れ䪼(メノシタ)に上り鼻に至り目の内眥に至つて斜に顴を絡ふのである。

引用:柳谷素霊著『鍼灸醫學全書 經穴學』,p.110

手の太陽小腸経の病(是動病・所生病)

是動ずるときの病は、嗌痛み頷腫れ、以て顧みるべからず。肩抜けるに似て臑折れるに似たり。
是れ液を主り、所生病は、耳聾し、目黄ばみ、頬腫れ、頸、頷、肩、臑、肘臂の外後廉痛む。

引用:『黄帝内経霊枢』経脉第十

手の太陽小腸経の経穴一覧

コード名称よみがな備考
SI1少沢しょうたく井金穴
SI2前谷ぜんこく滎水穴
SI3後渓(後谿)こうけい兪木穴
SI4腕骨わんこつ原穴
SI5陽谷ようこく経火穴
SI6養老ようろう郄穴
SI7支正しせい絡穴
SI8小海しょうかい合土穴
SI9肩貞けんてい
SI10臑兪じゅゆ
SI11天宗てんそう
SI12秉風へいふう
SI13曲垣きょくえん
SI14肩外兪けんがいゆ
SI15肩中兪けんちゅうゆ
SI16天窓てんそう
SI17天容てんよう
SI18觀髎けんりょう
SI19聴宮ちょうきゅう
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