脈経『脈経』王叔和譔 (巻第三)③ ~脈診の原典~ 肝胆部 第一 (3/3) 黄帝問うて曰く、春の脈絃の如し、何如して絃なるや。 岐伯曰く、春の脈肝なり、東方木なり、万物の始めて生ずる所以なり。故に其の気、来ること濡弱軽虚にして滑、端直にして以って長たり、故に絃と曰う。 此に反する者は病む。...2020年7月20日2021年10月30日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第三)② ~脈診の原典~ 肝胆部 第一 (2/3) 冬至の後、甲子を得て、少陽夜半に起こり、肝家して王す。 肝は東方の木なり。 万物始て生じて其の気来ること耎にして弱、寛にして虚なり。 故に脈絃たり。 耎は即ち発汗すべからず。 弱は即ち下すべからず。 寛なる者は開な...2020年7月19日2021年10月30日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第三)① ~脈診の原典~ 肝胆部 第一 (1/3) 肝は木に象かたどる。(肝は五行に於いて木に象る) 胆と合して府たり。(胆は清浄の腑たり) 其の経は足の厥陰(厥陰肝の脈)と足の少陽(少陽胆の脈なり)と表裏を為す。(臓は陰、腑は陽、故に表裏を為す) 其の脈は絃。(絃...2020年7月18日2021年10月30日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第二)④ ~脈診の原典~ 平 奇経八脈の病 第四 脈に奇経八脈有るとは何の謂ぞや。 然り、陽維陰維有り、陽蹻陰蹻有り、衝有り、督有り、任有り、帯脈有り。 凡そ此の八脈は皆経に拘かかわらず。故に奇経八脈と曰う。 経十二有り、絡十五有り、凡て二十七気、相随て上下す。何ぞ...2020年7月17日2021年10月30日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第二)③ ~脈診の原典~ 平 三関の病候並に治宜 第三 寸口の脈、浮は中風、発熱、頭痛。 桂枝湯、葛根湯を宜く服すべし。 風池、風府に針し、火に向うて身を灸し、風を治する膏を摩して、覆て汗をして出でさしむ。 寸口の脈、緊は頭痛、骨肉疼を苦しむ。是れ、傷寒。 麻黄湯を...2020年7月14日2021年10月30日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第二)② ~脈診の原典~ 平 人迎神門気口前後の脈 第二 心実 左手の寸口人迎以前の脈、陰実する者は手の厥陰経なり。 病、閉、大便利せず、腹満、四肢重く、身熱を苦しみ、胃脹す、を苦しむ。三里を刺す。 心虚 左手の寸口人迎以前の脈、陰虚する者は手の厥陰経なり。 病、悸...2020年7月12日2021年10月30日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第二)① ~脈診の原典~ 平 三関陰陽二十四気の脈 第一 左手の関前寸口の陽、絶する者は小腸の脈無なり。 臍痺、小腹の中に疝瘕有りて王月には冷えて上て心を搶つくことを苦しむ。 手の心主の経を刺し陰を治す。心主は掌後横理の中に在り。(大陵) 左手の関前寸口の陽、実する...2020年7月11日2021年10月30日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑮ ~脈診の原典~ 病 将に差んとす と 已え難き の脉を診す 第十五 問うて曰く、仮令ば病患差いえんと欲す。脈にして愈ことを知るは、何を以って之を別かたん。 師曰く、寸関尺、大小、遅疾、浮沈、同等なれば、寒熱解せざる者有りと雖ども、此れ脈の陰陽の平復を為す。...2020年7月10日2021年11月1日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑭ ~脈診の原典~ 平 人病を得るの所起 第十四 何を以って春に病を得るを知るや。 肝脈無きことなり。 心脈無きは、夏に病を得る。 肺脈無きは、秋に病を得る。 腎脈無きは、冬に病を得る。 脾脈無きは四季の月に病を得る。 仮令ば、肝病は西行して、若しくは鶏肉を食...2020年7月9日2021年11月1日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑬ ~脈診の原典~ 遅疾短長雑脈の法 第十三 黄帝問うて曰く、余聞く、胃の気、手の少陽三焦、四時五行の脈法、夫れ人の言うことに脈に三陰三陽有りて、病の存亡を知る。脈、外を以って内を知る。尺寸の大小、願くは之を聞かん。 岐伯曰く、寸口の中、外は浮沈、前後、左右、...2020年7月5日2021年11月1日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑫ ~脈診の原典~ 災怪恐怖の雑脈を弁ず 第十二 問うて曰く、脈に残賊有りとは何の謂ぞや。 師の曰く。脈に絃有り、緊有り、濇有り、滑有り浮有り、沈有り、此の六脈を残賊と為す。能く諸経と病を作なす。 問うて曰く、嘗て人の為めに難ぜらる所、緊脈何れの所従り来るや。...2020年7月4日2021年11月1日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑪ ~脈診の原典~ 従横逆順伏匿の脈 第十一 問うて曰く、脈に相乗すること有りて、従有り、横有り。逆有り、順有り。何の謂ぞや。 師曰く、水行きて火に乗じ、金行きて木に乗ずるを名づけて従と曰う。 火行きて水に乗じ、木行きて金に乗ずるを名づけて横と曰う。 水行きて...2020年7月2日2021年11月1日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑩ ~脈診の原典~ 平 虚実 第十 人に三虚三実有るは何の謂いいぞや。 然しかり、脈の虚実有り、病の虚実有り、診の虚実有り。 脈の虚実は、脈来ること耎ぜんなる者を虚と為し、牢ろうなる者を実と為す。 病の虚実は、出る者を虚と為し、入る者を実と為す。 言う者を虚と...2020年7月1日2021年11月1日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑨ ~脈診の原典~ 脈の陰陽を弁ずるの大法 第九 脈に陰陽の法有るとは何の謂いいぞや 然しかり、呼は心と肺とに出いで、吸は腎と肝とに入る。 呼吸の間に脾は穀味を受けるなり。其の脈は中に在り。 浮ふは陽なり。沈ちんは陰なり。故に陰陽と曰う。 心肺倶ともに浮く、何...2020年6月29日2021年11月1日脈経
脈経『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑧ ~脈診の原典~ 臓腑の病脈陰陽を弁ずる大法 第八 脈、何を以ってか臓腑の病を知るや。 然しかり、数さくは腑なり、遅ちは臓なり。 数は即ち熱有り、遅は即ち寒を生ず。 諸陽を熱と為し、諸陰を寒と為す。 故に臓腑の病を別ち知るなり。 脈来ること浮ふ大なるは此れ肺...2020年6月28日2021年11月1日脈経
脈経『脈経』王叔和譔(巻第一)⑦ ~脈診の原典~ 両手六脈の五臓六腑陰陽逆順の主る所 第七 脉法讃に云う。肝心は左に出で、脾肺は右に出でる。腎と命門と倶に尺部に出る。魂魄穀神、皆寸口に見る。 左は司官を主り、右は司府を主る。 左大は男に順。右大は女に順。 関前一分、人命の主。 左を人迎と為...2020年6月27日2021年11月1日脈経