鍼灸の概要

金鍼写真

鍼灸の定義

「鍼灸」は鍼の施術「鍼術」と灸の施術「灸術」をあわせたものです。昔からセットで使うことが多かったため、鍼灸と呼ばれ、鍼灸の施術を行う者を鍼灸師と呼びます。

それでは、鍼術と灸術それぞれどのようなものか、まずは定義を紹介していきます。

鍼術の定義

 鍼術とは,一定の方式に従い,鍼をもって身体表面の一定部位に,接触または穿刺刺入し,生体に一定の機械的刺激を与え,それによって起こる効果的な生体反応を利用し,生活機能の変調を矯正し,保健および疾病の予防または治療に広く応用する施術である.

引用:教科書執筆小委員会著『はりきゅう理論』医道の日本社,p.1

灸術の定義

 灸術とは一定の方式に従い,艾を燃焼させ,またはこれに代わる物質を用いて,身体表面の一定部位に温熱的刺激を与え,それによって起こる効果的な生体反応を利用し,生活機能の変調を矯正し,保健および疾病の予防または治療に広く応用する施術である.

引用:教科書執筆小委員会著『はりきゅう理論』医道の日本社,p.1

上述のように鍼や灸を用いて体に刺激を与えて体調を整える施術が鍼灸となります。

鍼灸の免許

現在の日本の法律(通称・あはき法)では、鍼の施術には「医師」もしくは「はり師」の免許、灸術には「医師」もしくは「きゅう師」の免許が必要です。
また、施術所の開設には保健所への届け出が必要となっています。保健所へ届け出のされている施術所であれば、免許を保有していますので安心です。まれに無免許で施術を行っている所があるようですので、くれぐれもご注意ください。

漢字の違い

現在、「鍼」について「鍼」「はり」「針」といったような表記が見られますが、全部同じ意味です。
伝統的には「鍼」表記が多く現在でも一番多いと思います。しかしながら「鍼」が常用漢字に入らなかったために、法律上の表記は「はり」になっています。その為、ひらがな表記の「はり」も一定数使われています。
また、「針」の字も昔から使われており「鍼」と同じ意味です。
個人的には「鍼」の漢字の方がデザイン的に好きなので、当サイトでは基本的には「鍼」表記を使用することにしています。
「灸」に関しても、「灸」が常用漢字に入っていないため、法律上の表記が「きゅう」になっています。このため、ひらがな表記も時々見られます。これに関しても「灸」の漢字が好きなため、当サイトでは基本的に「灸」で表記します。

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