お灸の際に使う道具を以下に紹介します。
艾
艾(もぐさ)はお灸をする際に燃焼させるものになります。蓬(よもぎ)の葉を加工して作られています。
皮膚の上で直接燃やす点灸(透熱灸)や、距離を置いて燃やす温灸や灸頭鍼といった使い方があり、それぞれの用途に応じた艾があります。
点灸用艾は燃焼温度が低く皮膚の上で燃やしてそれほどは熱くありません。温灸用艾などは燃焼温度が高めのため、距離を置いて燃やし輻射熱で皮膚を温めます。ポカポカと心地よいお灸になります。
艾各種
特選点灸用艾(左上) 上質灸頭鍼用艾(右上)
灸頭鍼用艾(左下) 温灸用艾(右下)
透熱灸
透熱灸(とうねつきゅう)とは一般的なお灸です。皮膚の上に艾炷(がいしゅ)とよばれる小さな艾(もぐさ)の塊を置いて、火をつけます。ちょっとチクッとするような刺激です。この刺激で身体の調子を整えていきます。
お灸というと大きな艾の塊を燃やして必死に耐えているイメージがあるかもしれませんが、現在では写真のような小さな艾炷を用います。
艾炷と米粒の比較
円筒灸
円筒灸(えんとうきゅう)は透熱灸よりも簡単にできるお灸です。薬局・薬店などでも売られています。
筒の上部に艾(もぐさ)が入っており、筒を皮膚に貼り付けて燃焼させます。
艾と皮膚の間に空間があるため、基本的に火傷になりませんが、熱すぎる場合は火傷しますので若干の注意が必要です。
ご自宅でお灸をする場合に比較的扱いやすいといえるでしょう。
煙の出ないタイプ(炭化艾)などもあるので便利です。
円筒灸(通常の艾2種と炭化艾)
温灸
温灸(おんきゅう)は温かくて気持ちの良いお灸です。色々な種類がありますが、当院では棒灸(ぼうきゅう)と言う物を用いています。これは艾(もぐさ)を棒状に固めた物で、大きなタバコのようなものになります。これを用いて皮膚を温めます。ポカポカと気持ちよく、芯まで温まる感じです。 冷えの改善などに非常に効果的です。
温灸(棒灸の施術例)
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