『脈経』王叔和譔 (巻第一)⑤ ~脈診の原典~

平 脈、人の大小、長短、男女の逆順を視る法 第五

凡そ、脈を診るときは当に其の人の大小、長短、及び性気の緩急を視るべし。
脈の遅速、大小、長短、皆、其の人の形性の如きなるは則ち吉。之に反するは則ち逆と為すなり。
脈三部大都おおよそ等しからんことを欲す。
只、小人細人婦人の如きは脈小軟。
小児四五歳の脈は呼吸に八に至る。細数なるは吉。


【メモ】
脈の「じゅん」「ぎゃく」について書いています。
順:治りやすい。
逆:治りにくい。

原文

平脉視人大小長短男女逆順法第五
凡診脉當視其人大小長短及性氣緩急脉之遲速
大小長短皆如其人形性者則吉反之者則爲逆也
脉三部大都欲等只如小人細人婦人脉小軟小兒
四五歳脉呼吸八至細數者吉[1]

注釈
[1] ^ : 千金翼云人大而脉細人細而脉大人樂而脉實人苦而脉虚性急而脉緩性緩而脉躁人壯而脉細人羸而脉大此皆爲逆逆則難治反此爲順順則易治凡婦人脉常欲濡弱於丈夫小兒四五歳者脉自駃疾呼吸八至也男左大爲順女右大爲順肥人脉沈瘦人脉浮

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底本:『脈経 仿宋何大任本』北里大学東洋医学総合研究所医史学研究部・日本内経医学会
参考:『王叔和脉経』京都大学附属図書館所蔵

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