こんにちは、鍼灸やまと治療院です。
今回は正経十二経脈の9番目の経脈「手の厥陰心包経」について記載します。
手の厥陰心包経の概要
手の厥陰心包経は、「心包」に属した経脈です。この経脈1本の経穴の数は9穴になります。この経脈は身体の左右にあるため、経穴の数は全身で18穴となります。
正式名称は「手の厥陰心包経」ですが、略して「心包経」「手厥陰」と言うことがあります。
旧字体では「手の厥陰心包經」、中国語の簡体字では「手厥阴心包经」、英語では”PERICARDIUM MERIDIAN”と書きます。
「心包」に関連する症状や、精神的なもの、経脈の走行上の症状(肘の痛み、手首の痛み、手の痺れ)などに使います。
流注(るちゅう) ~経絡の流れの説明~
※ここでは『十四経発揮』の図を利用しています。
手之厥陰心包經の脈は胸中に起つて、心包に屬し、膈を下つて三焦をまとふ。其の支は胸を循つて、腋に出で腋に下ること參寸、上つて腋下に抵り、臑内を循る、太陰、少陰の間に行つて、肘内に入り、臂に下り、内橈骨筋腱と長掌筋腱との間を通り掌中に入る、中指の橈側を循つて、其の端即ち、橈側爪甲根部に終わる其の支なるものは、掌中より別れて、環指小指の次指を循りて其の端に出る。
引用:柳谷素霊著『鍼灸醫學全書 經穴學』,p.220
是動病・所生病
是動ずるときは、手心熱し、臂肘攣急し、腋腫る。甚しき則は、胸脇支満、心中膽々として大きに動く、面赤く目黄に笑て休まず。
生ずる所の病は、煩心、心痛し、掌中熱す。引用:本郷正豊著『鍼灸重宝記』
手の厥陰心包経の経穴一覧
コード | 名称 | よみがな | 備考 |
---|---|---|---|
PC1 | 天池 | てんち | |
PC2 | 天泉 | てんせん | |
PC3 | 曲沢 | きょくたく | 合水穴 |
PC4 | 郄門 | げきもん | 郄穴 |
PC5 | 間使 | かんし | 経金穴 |
PC6 | 内関 | ないかん | 絡穴 |
PC7 | 大陵 | だいりょう | 兪土穴・原穴 |
PC8 | 労宮 | ろうきゅう | 滎火穴 |
PC9 | 中衝 | ちゅうしょう | 井木穴 |
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