『鍼灸重宝記』本郷正豊著(9)

禁針禁灸の図

○は針、●は灸
禁針禁灸の図(前面)
禁針禁灸の図(背面)

禁灸の穴

承光、一穴 前の髪際の真中より二寸半上。
風府、一穴 後の髪際の真中より一寸上。
瘂門、一穴 後の髪際の真中より五分上。
天柱、二穴 後の髪際に墨を點じ、両方各一寸二分。
臨泣、二穴 烏(晴みたいで部首が違う)の真中のとをり、髪際より五分上、推ばことの外こたへる処なり。
天牖、二穴 両の耳の後骨の下はづれ。
頭維、二穴 額の角の髪際の少しうしろを推てみるに、骨のわれめこたゆる所也。
素髎、一穴 鼻柱の尖り、推せば骨肉のわれめ。
下関、二穴 耳珠の前、額の堅の髪際の通り、頬骨の下口を閉ば穴あり。
承泣、二穴 目より七分下、下胞の少し下。
晴明、二穴 目と鼻との間のくぼみ。
攅竹、二穴 両の眉毛の頭すこし中へ入て。
迎香、二穴 鼻の孔の外の傍へ五分ほど。
顴髎、二穴 頬骨の尖の下はづれの陥み。
絲竹空、二穴 眉毛の後の陥み少し中へ入。
人迎、二穴 喉の尖骨の旁ヘ一寸五分づつひらきて動脉のあることなり。
霊台、一穴 脊六椎の下、七椎の上の間。
脊中、一穴 十一椎の下、十二椎の上の間。
大杼、二穴 脊の第一椎の下、左右へ二寸づつひらきて、又は一寸五分づつとも。
心兪、二穴 五の椎の下、左右へ二寸宛開く、中風半身遂ざるには灸す。其外は忌む。
白環、二穴 廿一椎の下、左右へ二寸づつ開く。
鳩尾、一穴 肋骨の真中のはずれより一寸下。
乳中、一穴 乳の頭のすこし内廉。
腹哀、二穴 中院の左右へ四寸半づつひらく。
淵腋、二穴 直に脇つぼの下三寸。
天府、二穴 腋下三寸、臑の内廉、動脉の中。
少商、二穴 大指の内側、爪のはへぎは一分程去って。(小ゆびの方を外と云、大ゆびの方を内と云う)
少海、一穴 肘をかがめて折目の上の尖は曲池なり。下のとがりは少海なり。
労宮、二穴 掌の真中、動脉の処なり。
髀関、二穴 膝の上一尺二寸ほど脆坐すれば股の少し下に肉のねぢける横文中。
伏兎、二穴 脆坐れば膝の上に肉高く成りて兎の伏したるに似たる肉の中、膝皿より六寸上。
陰陵泉、二穴 膝の下内側、骨の下廉の陥也、の筋との間、足をのべてとる。
殷門、二穴 直に立てば臀肉と股の肉との折め、紋の真中より六寸下。
申脉、二穴 外踝の下指の頭の入程の穴あり。
陽関、二穴 膝をかがめて外の尖骨より三寸上。
地五会、二穴 足の小指の次指の外側本節の後、此に灸すれば三年の内に死す。
禾髎、二穴 人中の両傍へ五分づつひらきて、人中は鼻の下の溝なり。
肩貞、二穴 背の肩下、肘のつけぎはの紋のはし。
周栄、二穴 天突の下三寸六分、左右へ六寸づつひらきて、天突は結喉の下四寸にあり。
魚際、二穴 手の大指の内の側、本節の後へ散脉のところなり。
中衝、二穴 手の中指のかしら、外の側ら爪の甲を去ること一分ばかり。
経渠、二穴 両手の寸口なり。寸口は脉処なり。
陽池、二穴 手のくるぶしの上腕のくぼみなり。無名指のとをりなり。
隠白、二穴 足の大指の内側、爪の甲のはへぎは一分ほど去って。(小ゆびの方を外といふ大ゆびの方を内といふ)
条口、二穴 三里の下五寸あり。
漏谷、二穴 足の内踝の上六寸大陰経也。
犢鼻、二穴 膝眼の下なり。三里より三寸上。
陰市、二穴 膝の上三寸にあり、陽明経なり。
委中、二穴 膝の内の紋の正中、動脉あり。
承扶、二穴 尻の下、股の上の紋の中。

禁鍼の穴

脳戸、一穴 百会の後四寸半、うしろの髪際より二寸まへの髪際より九寸五分。此穴に灸すれば瘂となる、針すれば死するなり。
顖会、一穴 鼻頞のとをり、前の髪際より二寸上にあり。
神道、一穴 脊の五椎の下、脊を俛てとる。
霊台、一穴 脊の六椎の下、針灸ともに忌。
角孫、二穴 耳の後ろ、耳郭の中間のうへ、角にあたる、髪のはへぎは、口を開けば空あり。
膻中、一穴 両乳の正中にあり。
水分、一穴 臍の上一寸にあり。
神闕、一穴 臍の真中なり。
会陰、一穴 前陰と尻の穴との間。
横骨、二穴 臍の下四寸半、左右ヘ一寸づつ、陰毛のはへきは。
気衝、二穴 臍の下八寸、左右へ四寸づつ開く。
肩井、二穴 肩の上、二の骨の間、陥みの中、缺盆の大骨の後一寸半、肩の中央なり、指を三つ並べて推て、中指の下陥の中にあり。
五里、二穴 曲池の上三寸、大筋の真中。
雲門、二穴 喉の結喉より二寸下、左右へ六寸づつ。
缺盆、二穴 肩の下横骨の陥中、喉の高骨より四寸下、左右へ各四寸づつひらきて。
三陽絡、二穴 臂の上、腕の後四寸、両骨の間陥。
箕門、二穴 膝頭の内廉の上七寸半、内股のどうみやく。
玉枕、二穴 脳戸の両傍一寸三分づつ、はつさいより三寸入て。
承筋、二穴 腨腸の中央陥中。
神庭、一穴 直鼻の上、髪の際より五分上。
承霊、二穴 目の上、直に髪際に入こと四寸。
承泣、二穴 目の下七分、直に瞳子のとおり。
青霊、二穴 肘の上三寸、臂を挙げてとるべし。
絡却、二穴 玉枕の前一寸五分。
顱顖、一穴 額の上、おどりという処なり。
石門、一穴 臍下二寸。一名は丹田。女に忌。
合谷、二穴 手大指と食指との岐の間、推せば肘にこたゆる処。一名虎口。女に忌。
陰交、一穴 臍の下一寸。妊娠にいむ。此穴に針灸すれば子を孕まず。
鳩尾、一穴 肋骨の真中のはづれより一寸下。

経絡要穴仰伏之図

経絡要穴仰之図
経絡要穴伏之図


底本:『鍼灸重宝記綱目』(京都大学附属図書館所蔵)
図は画像データより抽出し一部加工

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