経絡要穴⑤・脚腿の部/『鍼灸重宝記』本郷正豊著(14)

腿脚の部

陰廉

二穴。気衝を斜に下ること二寸、股の附根。針八分留ること七呼、灸三壮。
一切婦人の病を治す、子なき人、或は、子落やすき人は此に灸して妙なり(気衝は腹の部)
此より以下の十一穴は足之厥陰肝経

五里

二穴。陰廉の下一寸陰包を的にして点す。針六分、灸五壮。
腹中満ち、熱して小便通ぜざるを治す。

陰包

二穴。直に曲泉の上四寸、跪坐すれば此所の肉に溝出て艚のごとき両筋の間。針六分、灸三壮。
腰尻より小腹へ引いたみ、小便覚へず通ずるを治す。

曲泉

二穴。膝をかがめて内の折目の頭、大筋の上小筋の下に点す。針六分、灸三壮。
疝気にて陰丸腫、内股いたみ、房事大過して、泄痢、女の血塊を治す。

膝関

二穴。膝蓋の下に牛の鼻つらのごとく陥みあり、其下二寸に点す。針四分、灸五壮。
膝痺れ疼み、咽中痛むを治す。

中都

>二穴。直に蠡溝の上二寸。針三分、灸五壮。
腸下り、疝気、婦人の血崩を治す。

蠡溝

二穴。内踝の前の通りを踝のうへ五寸に点す。
針二分留ること三呼、灸三壮七壮。

中封

二穴。足の内踝のまヘ一寸、すなはち大指と次指との間の通りに点すべし。針五分、灸三壮。
おこり、寒疝、腰いたみ、あるいは陰嚢縮んで腹に入り、相引き痛むを主る。

太衝

二穴。足大指の側ら本節の後へ二寸。針三分、灸三壮。
心痛、小便しぶり、腰より腹に引きいたみ、婦人の漏下を治す。

行間

二穴。足大指と次指との縫の間を、すこし大指の方へよりめに。針六分、灸三壮。
嘔吐、洞泄、陰茎の中痛み、淋病、婦人経水多く下て止まざるを治す。

大敦

二穴。足の大指の外側爪生際を去ること一分ばかり。針三分、灸三壮。
五淋、七疝、陰茎いたみ、頓死、婦人の血崩を治す。

陰谷

二穴。膝の折目の外に輔骨と云大骨あり、其下廉大筋の下小筋の上。針四分、灸三壮。
膝いたみ、陰なへ、男は蠱脹の如く、女は妊のごとくなるを治す。
是より以下十穴足少陰腎経なり。

築賓

二穴。内踝の上五寸、両筋の間にあり。針三分、灸三壮五壮。
疝気、癲かん、足のいたむを治す。

交信

二穴。復溜と相並び付る間に筋を隔つ、復溜は後へ、交信は前すこし上めに点す。針四分、灸三壮。
疝気、気淋、陰嚢はれ、婦人崩漏、陰挺出るを治す。

復溜

二穴。内踝の後への通り踝の上二寸。針三分、灸五壮七壮。
腸鳴、痢病、鼓腸、胃熱虫を動し、涎を出し、血痔を治す。

水泉

二穴。太谿(後にみゆ)の下一寸ばかり内踝の後への下。針四分、灸五壮。
目とをく見ること能はず、小便淋瀝、婦人の月水通ぜず、通ずるときは心下悶え痛むを治す。

昭海 (照海)

二穴。足の内踝の前の下一寸。針三分、灸三壮七壮。
おこり、疝気、手足力なく、陰湿り、かゆく、月水ととのはざるを治す。

大鐘

二穴。内踝の後へ跟骨の上廉、と踝との中央に点す。灸三壮、針二分留ること七呼。
嘔吐、ぜんそく、りんびゃう、舌こはり、膈噎を治す。

太谿

二穴。足の内踝の後へ五分跟骨の上動脉ある処。針三分、灸三壮。
久瘧、心痛、足冷痿、喘息、痰実して口中滑るを。

然谷

二穴。足の内踝の前、大指の本節の後への側ら通りに、起骨ありその骨の下に点す。針三分留ること三呼、刺て血を出すことなかれ、灸三壮。
足痿へしびれ、男子精泄れやすく、婦人子なく、陰戸出、月水調わず、小児の臍風口噤を治す。

湧泉

二穴。足掌の中、跪坐して足を仰け、指を捲屈めて点す。針三分五分、血を出すことなかれ、灸三壮。
尸厥、心痛、目明ならず、目眩、五指ことごとく痛むを治す。

箕門

二穴。内股の動脉の中、跪坐すれば此処の肉起て魚腹のごとし、其肉の上大筋の間、即ち血海の上六寸。灸三壮禁針。
淋病、小便覚えず通ずるを治す。
此より以下十一穴足太陰脾経なり。

血海

二穴。膝頭の内廉の上一寸五分、即ち陰陵泉の通りの上なり。針五分、灸三壮。
気逆、腹脹、婦人の帯下を主る。

陰陵泉

二穴。膝の下内側ら輔骨の下陥なる中、足を伸べてとる。禁灸、針五分。
腹中冷、せんき、腰いたみ、水腫、小便通ぜず、淋病、陰いたむを治す。

地機

二穴。膝の下五分足を伸べてとる。針三分、灸三壮。
腰いたみ、溏泄、水腫はり堅くして小便通ぜず、不食、女子の癥瘕を。

漏谷

二穴。足の内踝の上六寸。針三分、灸三壮。
腸鳴、けんへき、膝痺れ歩きがたきを。

三陰交

二穴。内踝の上三寸、䯒骨の内側、骨と筋との間。針三分、灸三壮。
脾胃虚弱、心腹腸満、不食、小便通ぜず、陰茎いたみ、足痿、夢に精もれ、臍の下痛み、経行の時に房して羸痩、癥瘕、崩漏、さんご血下ること多くして昏暈するを。

商丘

二穴。足の内踝の下少しまへ、足を張り挙ぐれば跗骨の上に折目いづる、其折れめのかしら筋骨の間に点す。針三分、灸三壮。
腸脹、狐疝上下に走り小腹に引きいたみ、脾積、舌の本強ばり、胃脘いたみ、怠惰、臥すことをこのみ、婦人子なく、小児慢驚風を。

公孫

二穴。足の大指の本節のしりへ一寸、すなわち大都の通り。針四分、灸三壮。
寒瘧、不食、頭面はれ、心いきれ、くるひ、咽渇き、胆虚するを治す。

図1

太白

二穴。足の大指の外側本節の後へ下に円き骨あり、其骨の下、白肉と赤肉との堺めに点す。針三分、灸三壮。
腹はり食化せず泄瀉、嘔吐、腰いたみ、腹一し、きりきりいたむを主どる。

大都

二穴。足の大指の本節のまへ赤白肉の堺に点す。即ち大指を屈めて折目の頭に。針三分、灸三壮。
熱病汗出でず、眠らず、身重く、骨いたみ、傷寒、手足ひへ、胸腹みち、嘔吐、いきれ、熱し、悶乱、目眩、腰いたみ、胃心痛、蚘虫、小児おびゆるを治す。

隠白

二穴。足大指の外側、爪の生際の角を去こと韮葉ほど。灸三壮、針一分三分、留ること三呼。
腹腸、喘満して臥すこと能はず、嘔吐、不食、胸熱し、暴泄、はなぢ、尸厥、足冷、婦人月経止まず、小児慢驚風、客忤を治す。

会陽

二穴。亀尾と尻骨と両旁の陥み。針八分、灸五壮。
腹寒、熱気、寒気、泄瀉、久痔、下血、陽気虚乏、陰汗しめるを治す。
是より以下十九穴は足太陽膀胱経也。

承扶

二穴。尻の下、股陰上衡文正中。針七分、灸三壮。
腰背相引ていたみ、久しき痔、尻はれ、大便かたく、小便通ぜざるを治す。

殷門

二穴。承扶の下六寸。針七分、禁灸。
腰背いたみ伸屈ならず、外腿腫れ、重きを持ちて瘀血いたみ、泄注を治す。

浮郄

二穴。委陽の上一寸。針五分、灸三壮。
霍乱転筋、大小便熱してかたく、脛の外いたみ髀枢不仁を治す。

委陽

二穴。承扶の下一尺六寸、中の横文の外側の頭、両筋の間。針七分、灸三壮。
腰背いたみ陰中に引き小便通ぜず、てんかん、小腹かたく、傷寒大熱を治す。

委中

二穴。足の横文の中央、陥なる中。針五分留ること七呼、委中の大脉を刺すことなかれ、灸三壮。
腰背膝いたみ、遺溺、小腹かたくはり、身痺れ、髀枢痛み(血を出す)、傷寒、四肢熱し、熱病汗出でず(血を取る)、大風髪眉ぬけおちたる者刺して血を出すべし。

合陽

二穴。委中の下三寸。針六分、灸五壮。
腰背こはり腹に引きていたみ、陰股熱、痛腫、寒疝、陰嚢いたみ、崩漏、帯下を。

承筋

二穴。腨腸の中央の陥中脛の後、合陽のとをり足より七寸上。灸三壮、禁針。
腰背いたみ、痙痺、いたみ、鼻血、霍乱転筋を治す。

承山

二穴。合陽の通り、の肉高く起て止る所の肉の分、陥なる中。針七八分、気を得て即瀉しはやく針を出す、灸五壮。
大便通ぜず、痔はれ、戦慄、かつけ腫いたみ、霍乱転筋、不食、傷寒の水結を治す。

飛陽 (飛揚)

二穴。承山と相並ぶ、承山はの中央通りの下、飛陽は外踝の後通りの上、踝の上七寸に点す。灸三壮、針三分。
痔腫れいたみ、體おもく、脚はれいたみ、目眩目痛、てんかん、寒瘧を治す。

跗陽

二穴。飛陽の下四寸外踝の上三寸、筋骨の間。針六分留ること七呼、灸三壮五壮。
霍乱転筋、腰足痛、頭重く、寒熱あるを治す。

崑崙

二穴。足の外踝の後へ踝の下、跟骨の上の前め、陥なる中。針三分五分留こと十呼、灸三壮、姙婦には禁。
腰尻足腫いたみ、頭肩背いたみ、目眩目痛、おこり、汗多く、呟喘、はなち、陰腫いたみ、胞衣下らず、小児の驚癇を治す。

僕参

二穴。崑崙の下、跟骨のわれめ陥なる中。針三分、灸七壮。
足痿、脚気、膝腫、転筋、吐逆、尸厥、癲癇、狂言を治す。

申脉

二穴。外踝の下五分陥みの中。針三分留ること七呼、灸三壮。
風眩、腰足いたみ、冷痺、労極、癲癇ひるおこるを治す。

金門

二穴。申脉の下一寸。針一分、灸三壮。
霍乱転筋、尸厥、てんかん、暴疝、脚膝痛み、身戦い、小児口をはり頭を揺し身反るを治す。

京骨

二穴。足の外側大骨の下、小指の本節の後へ陥みの中。針三分留ること七呼、灸五壮七壮。
頭痛、頸項腰背足いたみ、筋攣り、目の内眥赤くただれ、白翳、目眩、瘧り、喜驚き、不食心痛を。

束骨

二穴。足の小指の外側本節の後、赤白肉の際陥なる中。灸三壮、針三分留ること三呼。
腰背脚頭項いたみ、耳聾、悪寒、目眩、身熱し、肌肉動き、目眥赤くただれ、泄瀉、痔瘧、てんかん、癰疔を治す。

通谷

二穴。足の小指の外側ら本節の前、陥みの中。灸三壮、針二分留ること五呼。
頭重、めまひ、項いたみ、胸満、食化せず。

至陰

二穴。足の小指の外側爪の生際の角をさること一二分。灸三壮、針一二分留ること五呼。
寒瘧汗出でず、心煩、足下熱し、小便利せず、遺精、目いたみ翳を生じ、鼻塞り、頭重く、胸脇いたむを治す。

髀関

>二穴。膝の上一尺二寸、跪坐すれば股の附根のすこし下に横文あり、その中に点す。針六分、灸三壮。
腰痛、足膝不仁、痿、しびれ、小腹咽に引きいたむを治す。
此より以下十四穴足陽明胃経なり。

陰市

二穴。膝上三寸、即三里の通り也。針三分、禁灸。
腰脚膝冷、痿、しびれ、寒疝、小腹いたみ、脹満、消渇を治す。

梁丘

二穴。陰市の下一寸両筋の間也。灸三壮、針三分五分。
腰脚冷、痺痛を。

犢鼻

二穴。膝臏の下、䯒骨の上陥中、即ち三里の上三寸。針六分三分、灸三壮。
脚気、膝腫痛を治す、膝腫潰ば治せず。

三里 (足三里)

二穴。膝眼の下三寸、䯒骨の外大筋の中。灸三壮七壮あるひは一二百より五百壮まで、針五分八分留ること十呼、瀉すること七吸、あるひは一寸留ること一呼。
胃中寒、心腹脹満、小腹脹堅く、腸鳴、臓気虚し、真気不足し、腹いたみ、不食、心悶、心痛、逆気上り攻、喘息、腰いたみ、げんぺき、四肢満、膝いたみ、脚気、目明らかならず、産後血暈、傷寒悪寒、熱病汗出でず、嘔吐、口苦、発熱、反折、口噤、頷腫痛み、乳癰、乳腫、こうひ、胃気不足、久泄利、食化せず、苦飢、腹熱し、身煩、狂言、みだりにわらひ、恐れ、怒り、霍乱、遺尿、失気、頭眩、大小便利せず、しやくり、五労七傷諸病皆治す。凡そ年三十已上の人は、三里に灸せざれば、気上て目に冲しむ、又四花、膏肓、百会等に灸せば、後に三里に灸して上熱を下せ。

巨虚上廉 (上巨虚)

二穴。三里の下三寸。針三分八分気を得て即瀉す、灸三壮七壮。
蔵気不足、偏風、脚気、腰腿手足不仁、骨髄冷えいたみ、大腸冷え食化せず、飱洩、労瘵、臍腹脇痛、腸鳴、気上て、喘息、傷寒の胃熱を。

条口

二穴。上廉の下二寸。針五分八分、灸三壮。
寒湿に感じ足麻痺腫いたむを。

巨虚下廉 (下巨虚)

二穴。上廉の下三寸。針六分気を得て即ち瀉す、灸三壮四十九壮まで。
中風、痿、痺、熱風、冷湿、足重くいたみ、こうひ、唇乾き、涎出で、汗出でず、毛髪こがれ、肉脱、顔色なく、傷寒、胃熱して食進まず、膿血を下し、胸脇小腹痛、驚狂、乳癰を治す。

豊隆

二穴。外踝の上八寸、下廉の傍ら一筋を隔ての外廉陥の中。灸三壮七壮、針三分。
厥逆、大小便かたく、胸腹腿膝いたみ、風痰、づつう、四肢腫れ、こうひ、てんかんを。

解谿

二穴。衝陽の後一寸五分、腕上の陥の中、足の次指の直上跗上。灸三壮、針五分留ること三呼。
頭痛、目まひ、てんかん、霍乱転筋、面浮腫、腹脹、脚はるるを治す。

衝陽

二穴。足の跗上五寸、陥谷を去ること三寸、次指と中指との間通りを足腕の方へ撫上せば、足跗の中ほどに指の止る処。灸三壮、針三分留ること十呼、もし刺て血出れば死す。
中風、口眼ゆがみ、足収らず、跗腫、むしば、寒熱し、腹堅く大に不食し、傷寒、振寒、狂乱を治す。

陥谷

二穴。足の次指外の間本節の後陥中、内庭を去ること二寸。灸三壮、針五分留ること七呼。
面浮、水腫、腸鳴、腹いたみ、熱病汗出でず、悪寒、瘧を治す。

内庭

二穴。足次指の外間陥みの中。灸三壮、針三分留ること十呼。
傷寒汗出でず、瘧疾、不食、赤白痢、四肢厥冷、腹はり、悪寒、咽いたみ、口ゆがみ、上歯虫くい、皮膚いたみ、鼻衂、人の声を聞くことを悪むを。

図1

厲兌

二穴。足の次指の外側ら爪甲の角を去ること一二分。針一分、灸一二壮。
尸厥、口噤、心腹脹満、水腫、熱病汗出でず、寒瘧、不食、好飢、こうひ、上歯むしくひ、悪寒、鼻ふさがり、狂走、黄疸、はなぢ、口ゆがみ、面くび腫、もも膝、、跗はれいたみ、小便黄なるを治す。

環跳

二穴。髀枢(腿の外後かと)の中、病人側臥して下足を伸べ、上足を屈て、腿を腹へ胞き付れば、股と腰との二つに折る横文の頭ら筋骨の解め。灸三壮五十壮、針一寸留こと三呼。
冷風、湿痺、不仁、遍身半身遂はず、腰脚いたみ、伸縮なりがたきを。
之より以下の十四穴は足少陽胆経なり

中瀆

二穴。環跳の下、髀の外、膝の折目の上五寸、分肉の間。灸五壮、針五分留ること七呼。
寒に感じ髀膝痺、いたむを治す。

陽関 (膝陽関)

二穴。陽陵泉の上三寸、犢鼻の外陥の中。針五分、禁灸。
風痺、膝痛を治す。

陽陵泉

二穴。膝の下一寸、の外かど、膝をかがめて外側の折目のかしらより一寸下。灸三壮七壮より五十壮まで、針六分留ること十呼気を得て即ち瀉す。
膝のびて屈ます、腿ひざ冷痺、半身遂はず、足筋攣り、頭面はるるを治す。

陽交

二穴。外踝の上七寸、外丘の前。針六分留ること七呼、灸三壮。
胸満、足膝いたみ、厥冷、驚狂、こうひ、面腫れるを治す。

外丘

二穴。外踝の上七寸、陽交と相並ぶ、陽交は前、外丘は後へ。針三分、灸三壮。
胸満、頭項いたみ、悪寒、犬に傷られて発熱し、てんかん、小児の亀胸を治す。

光明

二穴。外丘の下二寸。灸五壮七壮、針六分留ること七呼。
虚すれば痿痺す、実すれば足熱し痛み、身体不仁ず。

陽輔

二穴。陽交の下三寸。針五分留こと七呼、灸三壮。
腰足冷、膝はぎ、心脇、頭の角、頷、目眥、喉、諸の節ことごとくいたみ、常の処なく痿痺れ不仁ず、口苦く、汗出、振寒く、瘧、こうひを治す。

絶骨 (懸鍾)

二穴。足外踝の真中通り踝の上三寸動脉の中。針六分留こと七呼、灸三壮七壮。
心腹脹満、胃熱して不食し、脚気、筋骨攣り、いたみ、虚労、脆逆、こうひ、泄注、頚項こはり、痔、下血、はなぢ、鼻乾き、膿疽、大小便しぶり、中風、手足随わざるを。

丘墟

二穴。足の外踝の下、骨縦の中、臨泣を去ること三寸、侠谿より五寸、踝の骨のまへ。灸三壮、針五分留ること七呼。
胸脇みちいたみ、息することを得ず、久瘧、振寒、頚、腋の下はれ、腰腿いたみ、転筋、卒疝、小腹かたく、寒熱、太息するを治す。

臨泣 (足臨泣)

二穴。足小指の次指の本節の後の間、陥中、侠谿を去ること一寸五分。禁灸、針二分留こと五呼。
胸、腋、脇みち支へ、振寒、心痛、周身疼痛常の処なく、厥冷、気喘、瘧日々におこり、婦人月経通ぜず、乳癰を治す。

地五会

二穴。小指の次指の外側、侠谿を去ること一寸。針一分、禁灸。
腋痛み、内損、唾血、足の外うるほひなく、乳ようを。

侠谿

二穴。足の小指の次指の岐骨の間、本節のまへ陥の中。針三分留こと三呼、灸三壮。
胸脇支満、寒熱、傷寒、熱病汗出でず、目の外眥赤く、目眩、頬頷腫、耳聾、胸中痛み、痛み常の処なきを治す。

竅陰 (足竅陰)

二穴。足の小指の次指の外側、爪の生際の角を去ること一二分。灸三壮、針一二分留ること一二呼。
脇痛、欬逆息することを得ず、手足煩熱し、汗出でず、てんきん、癰疽、心いきれ、舌こはり、口乾き、口痺、肘いたみ、耳きこへず、目いたむを治す。


底本:『鍼灸重宝記綱目』(京都大学附属図書館所蔵)
図は画像データより抽出し一部加工

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